先日は名古屋の有松へ行ってまいりました。
ご存知の方もいるかと思いますが、有松は「有松絞り」という数少ない産業として成り立っている絞り染めになります。
その有松絞りの現状や、どうやったら産業としてやっていけるのかを学びたく視察に行ってきた訳です。
ちなみに有松は国が選定する「重要伝統的建造物群保存地区」にも選ばれており、町の雰囲気も素敵なところです。
町の景観も堪能しつつ、まずは「有松・鳴海絞会館」へ。
ここでは有松絞りの歴史や資料を見ることができます。
有松絞りは布一面に幾何学的な絞りが入っています。
また、伝統工芸士による絞りの実演もやっており、生でその技を見れます。
絞りのスピードも正確さも必見です。
伝統工芸士の技に感心しつつ、次は(有)久野染工場さんへ。
こちらの工場は代々受け継がれてきた有松絞りの伝統技法を活かしながら新しい表現にチャレンジし、今の時代に合わせた有松絞りを提案しています。
こちらの寸胴鍋のようなものは竜巻絞りという絞りをするための道具。
なんと絞りの下絵を描くのに布に直接印刷でき、お湯につけるとインクが消える特殊なインクジェットプリンターがありました。
下絵と言えども大量に作るのにはかなりの時間を費やしますのでこれは便利。
こちらの工場はたくさんの量を一気に作れるよう色々なものを機械化していってるようです。
こちらの小さな巻き上げ絞りも実は機械で絞ったもの。
もちろん機械とはいえこれを扱うのにはそれなりの技術が必要とされるみたいですが。
ちなみに有松絞りは大口の注文に対しては海外で絞りを行なっているのが現状のようです。
確かに近い将来、日本は最低賃金1000円へと近づいている中、伝統工芸と言えども機械化、生産の一部を海外生産へ移行するなどしないと、今の時代に見合った商品価格に対して採算が合わなくなってきているので必然な流れだと思いました。
もちろん伝統工芸たるもの手仕事でないとダメだとか全ての過程を日本で生産しなければという考えをお持ちの人もいるかと思うのですが、しかしこれが今の時代に伝統工芸を守っていく最善の方法だと感じます。
甘木絞りも今までの考え方に捉われず、時代時代に適応した動きや考え方をして行くべきだと改めて感じました。
続きは後編にて!
2018年2月19日 カテゴリー: その他
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